Snježna kraljica. Bajka u sedam priča / 雪の女王 — w językach chorwackim i japońskim. Strona 3

Chorwacko-japońska dwujęzyczna książka

Hans Christian Andersen

Snježna kraljica. Bajka u sedam priča

ハンス・クリスチャン・アンデルセン

雪の女王

Zacijelo bi se obradovao da je vidi i čuje koliki je put prevalila radi njega, te da sazna koliko su svi tugovali kad ga nije bilo.

そこで、カイちゃんにあって、ながいながい道中をして自分をさがしにやってきたことをきき、あれなりかえらないので、どんなにみんなが、かなしんでいるかしったなら、こうしてきてくれたことを、どんなによろこぶでしょう。

O, bješe straha i radosti u Gerdinim osjećajima.

まあ、そうおもうと、うれしいし、しんぱいでした。

Eto ih već na stubama. Na ormaru gori mala svjetiljka, nasred poda stoji pitoma vrana, maše glavom tamo i ovamo te promatra Gerdu, koja se pokloni, kako ju je baka naučila.

さて、からすとゲルダとは、かいだんの上にのぼりました。ちいさなランプが、たなの上についていました。そして、ゆか板のまん中のところには、飼いならされた女がらすが、じっとゲルダを見て立っていました。ゲルダはおばあさまからおそわったように、ていねいにおじぎしました。

— Moj mi je zaručnik, mala gospoñice, tako lijepo o vama govorio — prozbori pitoma vrana. — Jako me se kosnula vaša povijest, to jest vaš život. Ali uzmite ovu svjetiljku, a ja ću poći naprijed. Idemo dobrim putem gdje nećemo nikoga sresti.

「かわいいおじょうさん。わたしのいいなずけは、あなたのことを、たいそうほめておりました。」と、そのやさしいからすがいいました。「あなたの、そのごけいれきとやらもうしますのは、ずいぶんおきのどくなのですね。さあ、ランプをおもちください。ごあんないしますわ。このところをまっすぐにまいりましょう。もうだれにもあいませんから。」

— Sve mi se čini da za nama netko ide — šapnu Gerda, a nešto kraj nje šušnu. Bješe kao da se sjene po zidu šuljaju, tankonogi konji s grivom što vijori, lovci, gospoda i gospoñe na konjima.

「だれか、わたしたちのあとから、ついてくるような気がすることね。」と、なにかがそばをきゅうに通ったときに、ゲルダはいいました。それは、たてがみをふりみだして、ほっそりとした足をもっている馬だの、それから、かりうどだの、馬にのったりっぱな男の人や、女の人だのの、それがみんなかべにうつったかげのように見えました。

— To su samo sni — kaza joj vrana; — dolaze da kneginji i kneževiću svrnu misli na lov. A dobro je tako, jer ćemo ih barem moći bolje u postelji motriti. Nadam se, gospoñice, da nećete biti nezahvalni kada doñete do časti.

「あれは、ほんの夢なのですわ。」と、からすがいいました。「あれらは、それぞれのご主人たちのこころを、りょうにさそいだそうとしてくるのです。つごうのいいことに、あなたは、ねどこの中であのひとたちのお休みのところがよくみられます。そこで、どうか、あなたがりっぱな身分におなりになったのちも、せわになったおれいは、おわすれなくね。」

— Nije potrebno ni spominjati! — oglasi se šumski vran, vranin zaručnik.

「それはいうまでもないことだろうよ。」と、森のからすがいいました。

U tim riječima uñoše u prvu dvoranu. Zidovi joj bijahu obloženi svilom crvenom kao ruže, a protkanom samim umjetnim cvijećem. I ondje kraj njih šušnuše sni, ali projuriše poput vihora, tako te Gerda nije stigla vidjeti gospodu na konjima.

さて、からすとゲルダとは、一ばんはじめの広間にはいっていきました。そこのかべには、花でかざった、ばら色のしゅすが、上から下まで、はりつめられていました。そして、ここにもりょうにさそうさっきの夢は、もうとんで来ていましたが、あまりはやくうごきすぎて、ゲルダはえらい殿とのさまや貴婦人きふじん方を、こんどはみることができませんでした。

Zaredaše dvorane sve jedna ljepša od druge — bijaše zaista da čovjek obnevidi od pustoga krasa. Naposljetku stigoše u ložnicu.

ひろまから、ひろまへ行くほど、みどとにできていました。ただもうあまりのうつくしさに、まごつくばかりでしたが、そのうち、とうとうねままではいっていきました。

Strop joj poput velike palme, s lišćem od stakla, od samoga skupocjena prozirca, a nasred spavaonice, o debelu zlatnu dršku, vise dvije postelje baš kao dva ljiljana:

そこのてんじょうは、高価なガラスの葉をひろげた、大きなしゅろの木のかたちになっていました。そして、へやのまんなかには、ふたつのベッドが、木のじくにあたる金のふとい柱につりさがっていて、ふたつとも、ゆりの花のようにみえました。

u jednoj, bijeloj, spava kneginjica, a u drugoj, crvenoj, htjede Gerda naći malog Kaya. Djevojčica maknu u stranu jedan od crvenih listova i ugleda smeñ zatiljak. »Oh, pa to je Kay!«

そのベッドはひとつは白くて、それには王女がねむっていました。もうひとつのは赤くて、そこにねむっている人こそ、ゲルダのさがすカイちゃんでなくてはならないのです。ゲルダは赤い花びらをひとひら、そっとどけると、そこに日やけしたくびすじが見えました。――ああ、それはカイちゃんでした。

pomisli ona te glasno izgovori njegovo ime i primaknu bliže svjetiljku, a snovi na konjima izletješe iz sobe — knežević se probudi, okrenu glavu — i gle: ne bijaše mali Kay.

――ゲルダは、カイちゃんの名をこえ高くよびました。ランプをカイちゃんのほうへさしだしました。……夢がまた馬にのって、さわがしくそのへやの中へ、はいってきました。……その人は目をさまして、顔をこちらにむけました。ところが、それはカイちゃんではなかったのです。

Knežević je samo po zatiljku bio nalik na nj, ali bijaše mlad i divan. Uto se probudi i kneginjica u bijelom ljiljanu te upita što se zbiva. Mala Gerda briznu u plač i ispriča im svoju povijest i sve što su vran i vrana za nju učinili.

いまは王子となったその人は、ただ、くびすじのところが、カイちゃんににていただけでした。でもその王子はわかくて、うつくしい顔をしていました。王女は白いゆりの花ともみえるベッドから、目をぱちくりやって見あげながら、たれがそこにきたのかと、おたずねになりました。そこでゲルダは泣いて、いままでのことや、からすがいろいろにつくしてくれたことなどを、のこらず王子に話しました。

— Oh, mala sirotice! — rekoše knežević i kneginjica te pohvališe i vrana i vranu, kazujući kako se ne srde, ali da to više ne smiju učiniti. A za ovo će ih još nagraditi.

「それは、まあ、かわいそうに。」と、王子と王女とがいいました。そして、からすをおほめになり、じぶんたちはけっして、からすがしたことをおこりはしないが、二どとこんなことをしてくれるな、とおっしゃいました。それでも、からすたちは、ごほうびをいただくことになりました。

— Želite li slobodno letjeti — upita kneginjica — ili pak želite stalno mjesto, da vas imenujem dvorskim vranama, s pravom na sve kuhinjske otpatke?

「おまえたちは、すきかってに、そとをとびまわっているほうがいいかい。」と、王女はたずねました。「それとも、宮中おかかえのからすとして、台所のおあまりは、なんでもたべることができるし、そういうふうにして、いつまでもごてんにいたいとおもうかい。」

I vran i vrana duboko se pokloniše i zamoliše da im daju stalnost, jer pomišljahu na starost i u sebi govorahu: »Dobro je da pod stare dane štogod imaš.«

そこで、二わのからすはおじぎをして、自分たちが、としをとってからのことをかんがえると、やはりごてんにおいていただきたいと、ねがいました。そして、
「だれしもいっていますように、さきへいってこまらないように、したいものでございます。」と、いいました。

Knežević ustade iz postelje i ponudi Gerdi da u njoj spava — više zaista nije mogao učiniti.

王子はそのとき、ベッドから出て、ゲルダをそれにねかせ、じぶんは、それなりねようとはしませんでした。

Djevojčica sklopi ručice i pomisli: »Kako su ipak dobri ljudi i životinje.« Nato zaklopi oči i blago usnu.

ゲルダはちいさな手をくんで、「まあ、なんといういい人や、いいからすたちだろう。」と、おもいました。それから、目をつぶって、すやすやねむりました。

Snovi opet uletješe, ali sad bijahu poput anñela te uzeše vući male saonice na kojima sjedi Kay i kima glavom… Ali sve to bješe sanak pusti što se rasplinuo čim se Gerda probudila.

すると、また夢がやってきて、こんどは天使のような人たちが、一だいのそりをひいてきました。その上には、カイちゃんが手まねきしていました。けれども、それはただの夢だったので、目をさますと、さっそくきえてしまいました。

Sutradan je od glave do pete odjenuše u svilu i kadifu. Ponudiše joj da ostane u njih na dvorima, gdje će joj krasno biti. Ali Gerda zamoli da joj daju mala kola s jednim konjem te par malih čizama, jer je naumila opet u svijet, tražiti Kaya.

あくる日になると、ゲルダはあたまから、足のさきまで、絹やびろうどの着物でつつまれました。そしてこのままお城にとどまっていて、たのしくくらすようにとすすめられました。でも、ゲルダはただ、ちいさな馬車と、それをひくうまと、ちいさな一そくの長ぐつがいただきとうございますと、いいました。それでもういちど、ひろい世界へ、カイちゃんをさがしに出ていきたいのです。

Dadoše joj čizmice i malen kolčak i krasno je odjenuše, a kad poñe, dvoru pred vratima stajaše nova novcata kočija od suhoga zlata. Na kočiji kao zvijezda blistao kneževski grb. Kočijašu, slugama i predjahačima — jer i njih bijaše — zablistale krune na glavi;

さて、ゲルダは長ぐつばかりでなく、マッフまでもらって、さっぱりと旅のしたくができました。いよいよでかけようというときに、げんかんには、じゅん金のあたらしい馬車が一だいとまりました。王子と王女の紋章もんしょうが、星のようにひかってついていました。ぎょしゃや、べっとうや、おさきばらいが――そうです、おさきばらいまでが――金の冠かんむりをかぶってならんでいました。

sam joj knežević i kneginjica pomogoše da uñe u kočiju i poželješe joj sretan put.

王子と王女は、ごじぶんで、ゲルダをたすけて馬車にのらせ、ぶじにいってくるようにおっしゃいました。

Vran, koji se meñutim vjenčao sa svojom zaručnicom, otprati Gerdu tri milje. Sjedio je u kočiji djevojčici sa strane, jer nije podnosio da se vozi natraške. Pitoma vrana stajala dvoru na vratima i mahala krilima; nije pošla u pratnju, jer ju je glava boljela: odonda, kako je dobila stalnost u službi, previše jede.

もういまはけっこんをすませた森のからすも、三マイルさきまで、みおくりについてきました。このからすは、うしろむきにのっていられないというので、ゲルダのそばにすわっていました。めすのほうのからすは、羽根をばたばたやりながら、門のところにとまっていました。おくっていかないわけは、あれからずっとごてんづとめで、たくさんにたべものをいただくせいか、ひどく頭痛ずつうがしていたからです。

U kočiji bila sva sila slatkiša, a pod sjedalom obilje voća i kolača.

その馬車のうちがわは、さとうビスケットでできていて、こしをかけるところは、くだものや、くるみのはいったしょうがパンでできていました。

— Zbogom, zbogom! — dovikivahu knežević i kneginjica. Mala se Gerda rasplakala, a s njome i vran suze lio. Tako prevališe prve milje, a nato se i on s njome pozdravi, no teška se srca rastadoše.

「さよなら、さよなら。」と、王子と王女がさけびました。するとゲルダは泣きだしました。――からすもまた泣きました。――さて、馬車が三マイル先のところまできたとき、こんどはからすが、さよならをいいました。この上ないかなしいわかれでした。

Vran prhnu na drvo i stade mahati crnim krilima dokle god mogaše vidjeti kočiju što se u daljini sjala kao sunce.

からすはそこの木の上にとびあがって、馬車がいよいよ見えなくなるまで、黒いつばさを、ばたばたやっていました。馬車はお日さまのようにかがやきながら、どこまでもはしりつづけました。

Peta priča. Mala razbojnica

第五のお話。おいはぎのこむすめ

Prolazili su tamnom šumom, a kočija blistala poput zublje.

それから、ゲルダのなかまは、くらい森の中を通っていきました。ところが、馬車の光は、たいまつのようにちらちらしていました。

To je razbojnike bolo u oči, oni to ne mogahu trpjeti.
— Pa to je suho zlato! — povikaše razbojnici pa iskočiše iz zasjede, pograbiše konje, ustaviše od zlata kočiju, pobiše jahače, kočijaša i sluge, a onda izvukoše malu Gerdu.

それが、おいはぎどもの目にとまって、がまんがならなくさせました。
「やあ、金きんだぞ、金だぞ。」と、おいはぎたちはさけんで、いちどにとびだしてきました。馬をおさえて、ぎょしゃ、べっとうから、おさきばらいまでころして、ゲルダを馬車からひきずりおろしました。

— Tusta je i lijepa kao da su je samim orasima kljukali! — promrsi stara razbojnica, kojoj po bradi bijahu probile duge, oštre dlake, a guste joj obrve pale preko očiju.

「こりゃあ、たいそうふとって、かわいらしいむすめだわい。きっと、年中くるみの実みばかりたべていたのだろう。」と、おいはぎばばがいいました。女のくせに、ながい、こわいひげをはやして、まゆげが、目の上までたれさがったばあさんでした。

— Bit će tečna kao malo tusto janje.
Što ćemo omastiti brke! I poteže goli nož, koji zasja da te groza hvatala.

「なにしろそっくり、あぶらののった、こひつじというところだが、さあたべたら、どんな味がするかな。」
そういって、ばあさんは、ぴかぴかするナイフをもちだしました。きれそうにひかって、きみのわるいといったらありません。

— Jao! — ciknu stara razbojnica, jer je u isti čas njezina kćerkica koju nosaše na leñima, ugrize za uho tako divlje i bijesno da bijaše milina. — Ti gnusno dijete! — rasrdi se majka i ne stiže zaklati Gerdu.

「あッ。」 そのとたん、ばあさんはこえをあげました。その女のせなかにぶらさがっていた、こむすめが、なにしろらんぼうなだだっ子で、おもしろがって、いきなり、母親の耳をかんだのです。
「このあまあ、なにょをする。」と、母親はさけびました。おかげで、ゲルダをころす、はなさきをおられました。

— Hoću da se sa mnom igra! — propiskuta razbojnička djevojčica. — Mora mi dati svoj kolčak, svoju lijepu haljinu, mora spavati kraj mene, u mojoj postelji. Rekavši to, opet je ugrize za uho, tako da je stara razbojnica poskočila uvis i počela se vrtjeti, a razbojnici se grohotom smijali govoreći:
— Gledaj kako pleše sa svojom djevojčicom!

「あの子は、あたいといっしょにあそぶのだよ。」と、おいはぎのこむすめは、いいました。
「あの子はマッフや、きれいな着物をあたいにくれて、晩にはいっしょにねるのだよ。」
こういって、その女の子は、もういちど、母親の耳をしたたかにかみました。それで、ばあさんはとびあがって、ぐるぐるまわりしました。おいはぎどもは、みんなわらって、
「見ろ、ばばあが、がきといっしょにおどっているからよ。」と、いいました。

— Hoću u kočiju! — opet će razbojničko dijete, te provede svoju volju, jer bješe veoma razmaženo i tvrdoglavo.

「馬車の中へはいってみようや。」と、おいはぎのこむすめはいいました。このむすめは、わんぱくにそだって、おまけにごうじょうっぱりでしたから、なんでもしたいとおもうことをしなければ、気がすみませんでした。

I sjede do Gerde u kočiju, pa se tako povezoše preko panjeva i grmlja sve dublje u šumu. Razbojnička djevojčica bijaše kolika i Gerda, ali jača, širih ramena i tamnije kože. Oči joj sasvim crne, gotovo tužne. Ona zagrli Gerdu govoreći joj:

それで、ゲルダとふたり馬車にのりこんで、きりかぶや、石のでている上を通って、林のおくへ、ふかくはいっていきました。おいはぎのこむすめは、ちょうどゲルダぐらいの大きさでしたが、ずっと、きつそうで、肩つきががっしりしていました。どす黒ぐろいはだをして、その目はまっ黒で、なんだかかなしそうに見えました。女の子は、ゲルダのこしのまわりに手をかけて、

— Neće te zaklati sve dokle se ja ne razljutim na te. Ti si sigurno kakva kraljevna.

「あたい、おまえとけんかしないうちは、あんなやつらに、おまえをころさせやしないことよ。おまえはどこかの王女じゃなくて。」と、いいました。

— Nisam — uzvrati Gerda te joj ispriča sve što se zbilo s njome i koliko voli maloga Kaya.

「いいえ、わたしは王女ではありません。」と、ゲルダはこたえて、いままでにあったできごとや、じぶんがどんなに、すきなカイちゃんのことを思っているか、ということなぞを話しました。

Razbojnička je djevojčica sasvim ozbiljno gledaše i kimaše glavom, a naposljetku joj opet reče:
— Neće te zaklati sve dokle se ja ne razljutim na te, a tada ću te sama zaklati.
I pošto Gerdi obrisa suze s očiju, zavuče obje ruke u lijepi kolčak koji bijaše tako mekan i topao.

おいはぎのむすめは、しげしげとゲルダを見て、かるくうなずきながら、
「あたいは、おまえとけんかしたって、あのやつらに、おまえをころさせやしないよ。そんなくらいなら、あたい、じぶんでおまえをころしてしまうわ。」と、いいました。
それからむすめは、ゲルダの目をふいてやり、両手をうつくしいマッフにつけてみましたが、それはたいへん、ふっくりして、やわらかでした。

Najednom se kočija zaustavi: bijahu stigli na dvorište razbojničkog zamka. Zamak bijaše raspukao od vrha do dna, iz pukotina izlijetahu vrane i gavrani. Grdni psi, od kojih se svaki činio da bi mogao čovjeka progutati, počeše poskakivati, ali ni jedan ne zalaja, jer to bijaše zabranjeno.

さあ、馬車はとまりました。そこはおいはぎのこもる、お城のひろ庭でした。その山塞さんさいは、上から下までひびだらけでした。そのずれたわれ目から、大がらす小がらすがとびまわっていました。大きなブルドッグが、あいてかまわず、にんげんでもくってしまいそうなようすで、高くとびあがりました。でも、けっしてほえませんでした。ほえることはとめられてあったからです。

U golemoj, staroj i počañavjeloj dvorani nasred kamenog poda gori vatra; dim se povija pod svodom tražeći oduška; na vatri velik kotao — u njemu juha vri — a na ražnjevima vrte se zečevi i kunići.

大きな、煤すすけたひろまには、煙がもうもうしていて、たき火が、赤あかと石だたみのゆか上でもえていました。煙はてんじょうの下にたちまよって、どこからともなくでていきました。大きなおなべには、スープがにえたって、大うさぎ小うさぎが、あぶりぐしにさして、やかれていました。

— Noćas ćeš spavati sa mnom, gdje su moje male životinje — kaza mala razbojnica.
Dobiše jela i pila, a pošto se nahraniše i napojiše, odoše u kut, gdje bijaše nametana slama, a po njoj prostirke.

「おまえは、こん夜は、あたいや、あたいのちいさなどうぶつといっしょにねるのよ。」と、おいはぎのこむすめがいいました。
ふたりはたべものと、のみものをもらうと、わらや、しきものがしいてある、へやのすみのほうへ行きました。

Nad glavom im po letvama i prečkama na stotine golubova; činilo se da svi spavaju, no ipak se malo uzvrpoljiše kad su stigle djevojčice.

その上には、百ぱよりも、もっとたくさんのはとが、ねむったように、木摺きずりや、とまり木にとまっていましたが、ふたりの女の子がきたときには、ちょっとこちらをむきました。

— Svi su moji! — kaza mala razbojnica pa odmah zgrabi najbližeg, uhvati ga za noge i njime potrese da je počeo krilima udarati.

「みんな、このはと、あたいのものなのよ。」と、おいはぎのこむすめはいって、てばやく、てぢかにいた一わをつかまえて、足をゆすぶったので、はとは、羽根をばたばたやりました。

— Poljubi ga! — povika i prikuči ga Gerdi u lice.

「せっぷんしておやりよ。」と、いって、おいはぎのこむすめは、それを、ゲルダの顔になげつけました。

— Ondje su šumski gadovi — nadoveza i pokaza gore na mnoštvo letava, iza kojih u udubini u zidu bijaše par divljih golubova.

「あすこにとまっているのが、森のあばれものさ。」と、そのむすめは、かべにあけたあなに、うちこまれたとまり木を、ゆびさしながら、また話しつづけました。

— Da nisu zatvoreni, davno bi odletjeli.
— A ovo ti je moj stari, dragi Jelenko — i to govoreći povuče za rogove soba kojemu se oko vrata sjao bakarni lanac, jer bijaše privezan.

「あれは二わとも森のあばれものさ。しっかり、とじこめておかないと、すぐにげていってしまうの。ここにいるのが、昔からおともだちのベーよ。」こういって、女の子は、ぴかぴかみがいた、銅どうのくびわをはめたままつながれている、一ぴきのとなかいを、つのをもってひきだしました。

— Moramo ga držati privezana, jer bi nam odmah umaknuo. Svake ga večeri ispod vrata poškakljam svojim oštrim nožem, a on se toga strašno boji.

「これも、しっかりつないでおかないと、にげていってしまうの。だから、あたいはね、まい晩よくきれるナイフで、くびのところをくすぐってやるんだよ。すると、それはびっくりするったらありゃしない。」

Iz pukotine u zidu izvuče dugačak nož te njime poče gladiti soba ispod grla. Jadna se životinja stade bacati nogama, a mala razbojnica udari u smijeh i povuče Gerdu u postelju.

そういいながら、女の子はかべのわれめのところから、ながいナイフをとりだして、それをとなかいのくびにあてて、そろそろなでました。かわいそうに、そのけものは、足をどんどんやって、苦しがりました。むすめは、おもしろそうにわらって、それなりゲルダをつれて、ねどこに行きました。

— Zar ćeš s tim nožem i spavati? — upita Gerda, plašljivo je gledajući.

「あなたはねているあいだ、ナイフをはなさないの。」と、ゲルダは、きみわるそうに、それをみました。

— Uvijek spavam s nožem u ruci! — uzvrati mala razbojnica. — Nikad ne znaš što može biti. Ali, kazuj mi opet što si mi prije pričala o malom Kayu i zašto si se zaputila u bijeli svijet.

「わたい、しょっちゅうナイフをもっているよ。」と、おいはぎのこむすめはこたえました。「なにがはじまるかわからないからね。それよか、もういちどカイちゃんって子の話をしてくれない、それから、どうしてこのひろい世界に、あてもなくでてきたのか、そのわけを話してくれないか。」

I Gerda joj poče kazivati sve iz početka, a divlji golubovi gukahu gore u krletki, dok ostali spavahu.

そこで、ゲルダははじめから、それをくりかえしました。森のはとが、頭の上のかごの中でくうくういっていました。ほかのはとはねむっていました。

Mala je razbojnica ovila ruku Gerdi oko vrata, a u drugoj stisnula nož i spavala da se orilo. Gerda ne mogaše ni oka sklopiti — ne znañaše, jadnica, što je čeka: život ili smrt.

おいはぎのこむすめは、かた手をゲルダのくびにかけて、かた手にはナイフをもったまま、大いびきをかいてねてしまいました。けれども、ゲルダは、目をつぶることもできませんでした。ゲルダは、いったい、じぶんは生かしておかれるのか、ころされるのか、まるでわかりませんでした。

Razbojnici posjedali oko vatre te piju i pjevaju, a stara se razbojnica premeće.

たき火のぐるりをかこんで、おいはぎたちは、お酒をのんだり、歌をうたったりしていました。そのなかで、ばあさんがとんぼをきりました。

Da užasna li prizora za nježnu djevojčicu!

ちいさな女の子にとっては、そのありさまを見るだけで、こわいことでした。

Sada divlji golubovi zagukaše:
— Gu-u-gu! Vidjeli smo malog Kaya. Bijela mu koka saonice vukla, a on sjedio sa Snježnom kraljicom u njezinim saonama; provezli se odmah iznad šume dok smo još u gnijezdu ležali. Sve nas je, male ptiće, svojim strašnim dahom zadahnula, te svi pogiboše do nas dvoje. Gu-ugu!

そのとき、森のはとが、こういいました。
「くう、くう、わたしたち、カイちゃんを見ましたよ。一わの白いめんどりが、カイちゃんのそりをはこんでいました。カイちゃんは雪の女王のそりにのって、わたしたちが、巣にねていると、森のすぐ上を通っていったのですよ。雪の女王は、わたしたち子ばとに、つめたいいきをふきかけて、ころしてしまいました。たすかったのは、わたしたち二わだけ、くう、くう。」

— Što vi to gore kazujete? — doviknu im Gerda. — Kamo je to išla Snježna kraljica? Je li vam štogod o tome znano?

「まあ、なにをそこでいってるの。」と、ゲルダが、つい大きなこえをしました。「その雪の女王さまは、どこへいったのでしょうね。そのさきのこと、なにかしっていて。おしえてよ。」

— Išla je zacijelo u Laponsku, jer je ondje vječni snijeg i led. Pitaj samo toga soba što je tu privezan.

「たぶん、ラップランドのほうへいったのでしょうよ。そこには、年中、氷や雪がありますからね。まあ、つながれている、となかいに、きいてごらんなさい。」

— Ondje je snijeg i led, ono je divan, blagoslovljen kraj! — uzdahnu sob. — Ondje slobodno naokolo skačeš, juriš preko velikih, blistavih dolina! Tamo je Snježna kraljica razapela svoj ljetni šator, ali su njezini dvori gore više prema Sjevernom polu, na otoku koji se zove Spitsberg.

すると、となかいがひきとって、「そこには年中、氷や雪があって、それはすばらしいみごとなものですよ。」といいました。
「そこでは大きな、きらきら光る谷まを、自由にはしりまわることができますし、雪の女王は、そこに夏のテントをもっています。でも女王のりっぱな本城ほんじょうは、もっと北極のほうの、スピッツベルゲンという島の上にあるのです。」

— O, Kayu, mali Kayu! — uzdisaše Gerda.

「ああ、カイちゃんは、すきなカイちゃんは。」と、ゲルダはためいきをつきました。

— Ta budi mirna i spavaj! — progovori mala razbojnica — jer ću ti zabosti nož u grudi!

「しずかにしなよ。しないと、ナイフをからだにつきさすよ。」と、おいはぎのこむすめがいいました。

Ujutro Gerda razbojničkoj djevojčici ispriča sve što joj divlji golubovi rekoše, a mala se razbojnica uozbilji, kimnu glavom i reče:
— Ta opet je isto! Kakve koristi!
— Znaš li gdje je Laponska? — upita soba.

あさになって、ゲルダは、森のはとが話したことを、すっかりおいはぎのこむすめに話しました。するとむすめは、たいそうまじめになって、うなずきながら、
「まあいいや。どっちにしてもおなじことだ。」と、いいました。そして、「おまえ、ラップランドって、どこにあるのかしってるのかい。」と、むすめは、となかいにたずねました。

— Tko bi to znao bolje od mene! — uzvrati sjeverni jelen, a oči mu se zakrijesiše. — Ondje sam došao na svijet i odrastao, ondje sam skakao po snježnim ravnicama.

「わたしほど、それをよくしっているものがございましょうか。」と、目をかがやかしながら、となかいがこたえました。「わたしはそこで生まれて、そだったのです。わたしはそこで、雪の野原を、はしりまわっていました。」

— Čuj! — reći će razbojnička djevojčica Gerdi. — Kako vidiš, svi su naši muškarci otišli, samo je majka kod kuće, te će i ostati; no kasnije će, za doručak, potegnuti iz velike čuture i malo podrijemati, a onda ću ja već nešto za te učiniti.

「ごらん。みんなでかけていってしまうだろう。おっかさんだけがうちにいる。おっかさんは、ずっとうちにのこっているのよ。でもおひるちかくなると、大きなびんからお酒をのんで、すこしのあいだ、ひるねするから、そのとき、おまえにいいことをしてあげようよ。」と、おいはぎのこむすめはゲルダにいいました。

Nato skoči iz postelje, obisnu majci oko vrata i potegavši je za bradu reče:
— Dobro jutro, draga moja kozo!

それから女の子は、ぱんと、ねどこからはねおきて、おっかさんのくびのまわりにかじりついて、おっかさんのひげをひっぱりながら、こういいました。
「かわいい、めやぎさん、おはようございます。」

A mati je čvrknu po nosu da je pocrvenio i pomodrio, ali to bijaše od puke dragosti i ljubavi.

すると、おっかさんは、女の子のはなが赤くなったり紫色むらさきいろになったりするまで、ゆびではじきました。でもこれは、かわいくてたまらない心からすることでした。

Pošto je mati potegla iz svoje čuture i malo zadrijemala, mala razbojnica ode jelenu pa mu reče:
— Rado bih te još koji put oštrim nožem poškakljala ispod vrata, jer si onda tako smiješan, ali svejedno: odvezat ću te i pomoći ti da odeš u svoju Laponsku; ali treba da valjano grabiš i da ovu djevojčicu odneseš u dvore Snježne kraljice, u kojima boravi njezin drug u igri.

おっかさんが、びんのお酒をのんで、ねてしまったとき、おいはぎのこむすめは、となかいのところへいって、こういいました。
「わたしはもっと、なんべんも、なんべんも、ナイフでおまえを、くすぐってやりたいのだよ。だって、ずいぶんおかしいんだもの、でも、もういいさ。あたい、おまえがラップランドへ行けるように、つなをほどいてにがしてやろう。けれど、おまえはせっせとはしって、この子を、この子のおともだちのいる、雪の女王のごてんへ、つれていかなければいけないよ。

Ta valjda si čuo što je pripovijedala, jer je dobrano glasno govorila, a ti znaš prisluškivati.

おまえ、この子があたいに話していたこと、きいていたろう。とても大きなこえで話したし、おまえも耳をすまして、きいていたのだから。」

Sob poskoči uvis od radosti. Mala razbojnica podiže Gerdu na nj; bijaše oprezna te je čvrsto veza da ne padne, i još joj dade jastučić da joj bude mekše.

となかいはよろこんで、高くはねあがりました。その背中においはぎのこむすめは、ゲルダをのせてやりました。そして用心ようじんぶかく、ゲルダをしっかりいわえつけて、その上、くらのかわりに、ちいさなふとんまで、しいてやりました。

— Evo, nek ti bude — reče joj. — Uzmi svoje krznene čizme, jer će biti zima. Kolčak ću zadržati, jer je zaista lijep. Ali ipak nećeš zepsti, jer evo ti velikih rukavica moje majke: sezat će ti do lakta. Ded navuci ih! Eto si sada po rukama nalik na moju ružnu majku.

「まあ、どうでもいいや。」と、こむすめはいいました。「そら、おまえの毛皮のながぐつだよ。だんだんさむくなるからね。マッフはきれいだからもらっておくわ。けれど、おまえにさむいおもいはさせないわ。ほら、おっかさんの大きなまる手ぶくろがある。おまえなら、ひじのところまで、ちょうどとどくだろう。まあ、これをはめると、おまえの手が、まるであたいのいやなおっかさんの手のようだよ。」と、むすめはいいました。

Gerda plakaše od radosti.

ゲルダは、もううれしくて、涙なみだがこぼれました。

— Ne trpim da plačeš! — odsiječe mala razbojnica. — Sada bi se morala veseliti. Na, evo ti dva kruha i butina, da ne budeš gladna.

「泣くなんて、いやなことだね。」と、おいはぎのこむすめはいいました。「ほんとは、うれしいはずじゃないの。さあ、ここにふたつ、パンのかたまりと、ハムがあるわ。これだけあれば、ひもじいおもいはしないだろう。」

Oboje priveza straga na soba. Mala razbojnica otvori vrata, dozva velike psine unutra, prereza nožem konop i doviknu sobu:
— Bježi sad i pazi na djevojčicu!

これらの品じなは、となかいの背中のうしろにいわえつけられました。おいはぎのむすめは戸をあけて、大きな犬をだまして、中にいれておいて、それから、よくきれるナイフでつなをきると、となかいにむかっていいました。
「さあ、はしって。そのかわり、その子に、よく気をつけてやってよ。」

Gerda ispruži obje ruke u velikim rukavicama i pozdravi se s malom razbojnicom, a sob poteče kroz veliku šumu brže što je ikad mogao te pojuri preko grmlja i šikarja, preko močvara i stepa.

そのとき、ゲルダは、大きなまる手ぶくろをはめた両手を、おいはぎのこむすめのほうにさしのばして、「さようなら。」といいました。とたんに、となかいはかけだしました。木の根、岩かどをとびこえ、大きな森をつきぬけて、沼地や草原もかまわず、いっしょうけんめい、まっしぐらにはしっていきました。

Zavijahu vuci, a gavrani graktahu. Lako pucketanje čulo se u zraku — nebo se osu crvenilom.

おおかみがほえ、わたりがらすがこえをたてました。ひゅッ、ひゅッ、空で、なにか音がしました。それはまるで花火があがったように。

— Evo moje stare sjeverne svjetlosti! — uskliknu sob. — Gledaj kako blista!
A onda poletje još brže, ne zastajući ni danju ni noću. Nestade kruha i butine — stigoše u Laponsku.

「あれがわたしのなつかしい北極オーロラ光です。」と、となかいがいいました。「ごらんなさい。なんてよく、かがやいているでしょう。」
それからとなかいは、ひるも夜も、前よりももっとはやくはしって行きました。
パンのかたまりもなくなりました。ハムもたべつくしました。となかいとゲルダとは、ラップランドにつきました。

Šesta priča — Laponka i Čuhonka

第六のお話。ラップランドの女とフィンランドの女

Zaustaviše se kraj neke male kuće. Bješe to jadna koliba: krov joj se spustio do zemlje, a vrata joj tako niska da su ljudi morali puzati kad bi ulazili ili izlazili.

ちいさな、そまつなこやの前で、となかいはとまりました。そのこやはたいそうみすぼらしくて、屋根やねは地面じめんとすれすれのところまでも、おおいかぶさっていました。そして、戸口がたいそうひくくついているものですから、うちの人が出たり、はいったりするときには、はらばいになって、そこをくぐらなければなりませんでした。

U kući ne bijaše nikoga doli stare Laponke što je kraj svjetiljke uljanice ribu pržila.
Sob pripovjedi Laponki cijelu Gerdinu povijest, ali tek pošto je najprije svoju ispričao, jer mu se njegova činila važnijom. Gerda se sva ukočila od studeni, te ne mogaše ni riječi izustiti.

その家には、たったひとり年とったラップランドの女がいて、鯨油げいゆランプのそばで、おさかなをやいていました。となかいはそのおばあさんに、ゲルダのことをすっかり話してきかせました。でも、その前にじぶんのことをまず話しました。となかいは、じぶんの話のほうが、ゲルダの話よりたいせつだとおもったからでした。 ゲルダはさむさに、ひどくやられていて、口をきくことができませんでした。

— Kukavci moji! — kaza Laponka. — Još vam valja mnogo putovati; morate prijeći više od sto milja da stignete na visočje Finmarka, gdje stoluje Snježna kraljica i gdje svake večeri modri oganj pali.

「やれやれ、それはかわいそうに。」と、ラップランドの女はいいました。「おまえたちはまだまだ、ずいぶんとおくはしって行かなければならないよ。百マイル以上も北のフィンマルケンのおくふかくはいらなければならないのだよ。雪の女王はそこにいて、まい晩、青い光を出す花火をもやしているのさ。

Napisat ću vam nekoliko riječi na suhom bakalaru, jer nemam papira, pa ga gore predajte Čuhonki, koja će vas bolje uputiti negoli ja.

わたしは紙をもっていないから、干鱈ひだらのうえに、てがみをかいてあげよう。これをフィンランドの女のところへもっておいで。その女のほうが、わたしよりもくわしく、なんでも教えてくれるだろうからね。」

Kad se Gerda ugrijala, te pošto se nahranila i napila, Laponka napisa nekoliko riječi na sušenom bakalaru i kaza djevojčici da pazi na pismo, pa je smjesti i priveza na soba, a Jelenko opet pojuri.

さてゲルダのからだもあたたまり、たべものやのみものでげんきをつけてもらったとき、ラップランドの女は、干鱈ひだらに、ふたことみこと、もんくをかきつけて、それをたいせつにもっていくように、といってだしました。ゲルダは、またとなかいにいわえつけられてでかけました。

Pucketalo u zraku, a krasna modrikasta svjetlost plamsala cijele noći. Stigoše u Finmark i zakucaše Čuhonki na dimnjak, jer ne imaše vrata.

ひゅッひゅッ、空の上でまたいいました。ひと晩中、この上もなくうつくしい青色をした、極光オーロラがもえていました。――さて、こうして、となかいとゲルダとは、フィンマルケンにつきました。そして、フィンランドの女の家のえんとつを、こつこつたたきました。だってその家には、戸口もついていませんでした。

Unutra bila tolika vrućina da je Čuhonka išla gotovo naga; bješe malena i veoma prljava.

家の中は、たいへんあついので、その女の人は、まるではだか同様でした。せいのひくいむさくるしいようすの女でした。

Ona odmah Gerdi svuče haljine, rukavice i čizmice da joj ne bude odveć vruće, a jelenu stavi komad leda na glavu, te počne čitati što na bakalaru bijaše napisano.

女はすぐに、ゲルダの着物や、手ぶくろや、ながぐつをぬがせました。そうしなければ、とてもあつくて、そこにはいられなかったからです。それから、となかいのあたまの上に、ひとかけ、氷のかたまりを、のせてやりました。

Pročita do tri puta, tako te znade napamet, a onda ribu baci u kotao, jer se lijepo mogla pojesti, a u Čuhonke se nije rasipalo.

そして、ひだらにかきつけてあるもんくを、三べんもくりかえしてよみました。そしてすっかりおぼえこんでしまうと、スープをこしらえる大なべの中へ、たらをなげこみました。そのたらはたべることができたからで、この女の人は、けっしてどんなものでも、むだにはしませんでした。

Sada sob najprije ispriča svoju povijest, a onda Gerdinu. Čuhonka žmirkaše svojim pametnim očima, ali ništa ne reče.

さて、となかいは、まずじぶんのことを話して、それからゲルダのことを話しました。するとフィンランドの女は、そのりこうそうな目をしばたたいただけで、なにもいいませんでした。

— Ti si tako pametna — kaza sob. — Znam da možeš sve vjetrove svijeta jednim koncem svezati:2 kada brodar odriješi jedan čvor, eto mu pogodna vjetra; odveže li drugi, oštro zapuše; odriješi li treći i četvrti, obori se oluja što stabla iz korijena čupa.

「あなたは、たいそう、かしこくていらっしゃいますね。」と、となかいは、いいました。「わたしはあなたが、いっぽんのより糸で、世界中の風をつなぐことがおできになると、きいております。もしも舟のりが、そのいちばんはじめのむすびめをほどくなら、つごうのいい追風がふきます。二ばんめのむすびめだったら、つよい風がふきます。三ばんめと四ばんめをほどくなら、森ごとふきたおすほどのあらしがふきすさみます。

Ne bi li htjela ovoj djevojčici dati napitak da dobije snagu dvanaestorice 3 i da svlada Snježnu kraljicu?

どうか、このむすめさんに、十二人りきがついて、しゅびよく雪の女王にかてますよう、のみものをひとつ、つくってやっていただけませんか。」

— Snagu dvanaestorice? — začudi se Čuhonka. — Ništa joj ne bi koristilo.

「十二人りきかい。さぞ役にたつ(「たつ」は底本では「たっ」)だろうよ。」と、フィンランド(「フィンランド」は底本では「フィランド」)の女はくりかえしていいました。

I priñe polici, skide s nje veliku, smotanu kožu i razmota je. U njoj bijahu ispisana čudnovata slova. Čuhonka se u nju zadubi te čitaše i čitaše da joj je sve kapao znoj sa čela.

それから女の人は、たなのところへいって、大きな毛皮のまいたものをもってきてひろげました。それには、ふしぎなもんじがかいてありましたが、フィンランドの女は、ひたいから、あせがたれるまで、それをよみかえしました。

Sob je sveudilj moljaše za malu Gerdu, koja u nju upiraše oči pune suza i molbi, te Čuhonka i opet poče žmirkati. Povuče soba u kut i ondje mu, pošto mu izmijeni led na glavi, stade šaptati:

でも、となかいは、かわいいゲルダのために、またいっしょうけんめい、その女の人にたのみました。ゲルダも目に涙をいっぱいためて、おがむように、フィンランドの女を見あげました。女はまた目をしばたたきはじめました。そして、となかいをすみのほうへつれていって、そのあたまにあたらしい氷をのせてやりながら、こうつぶやきました。

— Mali je Kay doista kod Snježne kraljice; sasvim je zadovoljan i misli da nigdje na svijetu nije onako lijepo; to dolazi odatle što mu je zrnce staklovine zašlo u srce, a trunak mu sitan još oko natrunio. Valja mu najprije odande ukloniti staklovinu, jer ako se ne izvadi, od njega nikad više pravog čovjeka, a Snježna će kraljica čuvati moć nad njim.

「カイって子は、ほんとうに雪の女王のお城にいるのだよ。そして、そこにあるものはなんでも気にいってしまって、世界にこんないいところはないとおもっているんだよ。けれどそれというのも、あれの目のなかには、鏡のかけらがはいっているし、しんぞうのなかにだって、ちいさなかけらがはいっているからなのだよ。だからそんなものを、カイからとりだしてしまわないうちは、あれはけっしてまにんげんになることはできないし、いつまでも雪の女王のいうなりになっていることだろうよ。」

— Zar ne možeš maloj Gerdi dati štogod 4 čime bi sve to nadvladala?

「では、どんなものにも、うちかつことのできる力になるようなものを、ゲルダちゃんにくださるわけにはいかないでしょうか。」

— Ne mogu joj dati veće moći nego što je već ima. Zar ne vidiš kolika je u nje moć? Zar ne vidiš kako joj moraju služiti i ljudi i životinje? Zar ne vidiš koliko je, sve onako bosa, po svijetu prošla?

「このむすめに、うまれついてもっている力よりも、大きな力をさずけることは、わたしにはできないことなのだよ。まあ、それはおまえさんにも、あのむすめがいまもっている力が、どんなに大きな力だかわかるだろう。ごらん、どんなにして、いろいろと人間やどうぶつが、あのむすめひとりのためにしてやっているか、どんなにして、はだしのくせに、あのむすめがよくもこんなとおくまでやってこられたか。

Neće ona u nas snage smoći, niti joj je mi možemo dati; moć je u njezinu srcu, ondje ona snagu smâže, jer je milo, nevino dijete.

それだもの、あのむすめは、わたしたちから、力をえようとしてもだめなのだよ。それはあのむすめの心のなかにあるのだよ。それがかわいいむじゃきなこどもだというところにあるのだよ。

Ne uzmogne li sama Snježnoj kraljici stići i malome Kayu izvaditi staklovinu, u nas joj slaba pomoć.

もし、あのむすめが、自分で雪の女王のところへ、でかけていって、カイからガラスのかけらをとりだすことができないようなら、まして、わたしたちの力におよばないことさ。

Dvije milje odavde počinje vrt Snježne kraljice. Odnesi onamo djevojčicu i ostavi je kad doñeš do velikog grma što s crvenim bobicama u snijegu stoji. Ne troši riječi, već pojuri da se što prije ovamo vratiš!

もうここから二マイルばかりで、雪の女王のお庭の入口になるから、おまえはそこまで、あの女の子をはこんでいって、雪の中で、赤い実みをつけてしげっている、大きな木やぶのところに、おろしてくるがいい。それで、もうよけいな口をきかないで、さっさとかえっておいで。」

I Čuhonka podiže malu Gerdu na soba, koji pojuri što je bolje mogao.

こういって、フィンランドの女は、ゲルダを、となかいのせなかにのせました。そこで、となかいは、ぜんそくりょくで、はしりだしました。

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